漂流(Nakajima Toshikazu)
- STORY ARTFES
- 2021年10月29日
- 読了時間: 2分
作品タイトル:漂流
制作年:2021
制作技法:動画、画像編集
解説:海辺、砂浜のゴミ問題、マイクロプラスチック問題に警鐘を鳴らす意味で作られた作品です。
作者がここ(石狩浜)を最後に訪れた20年前の浜辺と比べても、想像の倍以上のたくさんのペットボトル、プラスチックかご、ビニールなどプラスチックや空き缶が散乱していました。もちろん(撮影の4月の)オープン前、海開き前とはいえですが、一般人のポイ捨てやそればかりではなく、遠い外国の海から浮いている大きなプラスチックごみが海岸に打ち上げられ、長い時間かけて波に押し寄せられ、砂に埋もれているものも本当に多かったです。
ちなみにこの海岸に打ち上げられたごみ、特にプラスチックは紫外線、波によって粉々に砕けます。そして、小さく砕けた5ミリ以下のマイクロプラスチックとなって海の中に広がり、海の中の有害物質を吸着して遠くまで広がります。
こんな浜辺が、日本や海外でもたくさんのところで見られているのです。
今回、動画の色をところどころで変えたのは、写真で撮った画像を際立たせる目的と(写真の)普通の色に戻った時に動画で着色していて見えていなかったごみなどをきちんと見てもらうためにこういった手法を取らせていただきました。
そして伝えたいことは、この海を、砂浜を自分たちの次の世代、子供たちに残したいですか?改めてプラスチック、ごみ問題に向き合うきっかけになればと思っています。
アーティスト略歴
名前:Nakajima Toshikazu
略歴:特技の書道以外のアート作品は、いままで出品したことなし。動画編集は初出品です。
インタビュー
Q. 作品についてもう少しこだわりポイントを教えて下さい。
風の音を残したのは、「敢えて」です。
色を所々変えることで、現在と過去を表現したいなと思いました。 ノスタルジックなイメージ、というのでしょうか。 日常の中で見慣れてしまった光景の中に、なにか真実の姿を突きつける動画になればなと思っています。
強いメッセージが込められている大切な作品。 見て見ぬフリをしてられないのと同時に、BGMや選ばれた言葉から作者のやさしさが感じられました。
映像とBGMの組み合わせが絶妙。リアルな景色だけど不思議な世界を演出していて、目を背けたくなる問題にもナチュラルに向き合わせてくれる、素晴らしい問題提起作品。